曳家とは?3種類の工法があります!
2023/03/29
現存している寺社仏閣には、本来あった場所から移転されたものもあります。では、建物を壊さずにどのようにして移転しているのでしょうか。建物をそのまま移動するイメージはあまり湧かない方もいるでしょう。その際には、「曳家工法」と呼ばれる建物をそのまま移動させる工法が使われます。今回は、この「曳家工法」に迫ります。
□曳家とは?
曳家とは、建物や橋をはじめとする建築物、重量物などの移動工事です。家を建てたけれど、陽当たりが悪くなった、という場合などに建物の向きを変えることも可能です。また、敷地を有効利用するために建物を上げて、その下に駐車場を作ることも。歴史的建造物や貴重な文化財をそのままの状態で移動、保存させたい時にもぴったりです。
□曳家工法は3種類!
曳家の工法は、姿曳移動と基礎共移動、腰付移動の3つがあります。主な違いは、移動させる際に、どこから持ち上げて移動させるかです。地盤工事や建物の傷み具合によって工法を決定するのです。
*1.曳家移動工法
曳家移動工法は、3つの中でも一番定番の工法です。
下腰工法、下受工法とも呼ばれます。
木造住宅に適しており、基礎部分に鋼材を通す穴をあけて、鋼剤や角材を使って、建物を下側から支えながら移動させます。基礎に穴をあけた分、基礎部分の工事が必要だったり、水道の配管工事も必要のため、移動中は水道を利用できません。そのため、床下工事とはいえ工事中は生活に支障がどうしても出てしまうでしょう。
*2.基礎共移動工法
基礎部分も一緒に建物を移動する工法です。
総受工法とも呼ばれます。
鉄筋コンクリート、軽量鉄骨住宅、ツーバイフォー住宅を移動させるための工法です。重量に耐えられるため、土蔵の移動の際もこちらの工法が使われます。基礎から建物を持ち上げる時に、地盤を掘り下げます。アパートやマンション、店舗のような大型の建物の駐車場を広げるためや公共工事による移動に多く利用されています。
*3.腰付移動工法
腰付移動工法は寺社や仏閣、木造住宅の工事に利用されています。
木造住宅の場合、敷居より上に鋼材を組み、建物を持ち上げます。基礎部分を新しく作るため、その上に建物を設置するため、強度を下げません。神社や仏閣は土台が傷んでいたり、そもそも土台が無かったりしているので、腰付移動工法で修繕作業をします。
□まとめ
木造住宅には曳家移動工法や腰付移動工法が向いています。鉄筋コンクリート、軽量鉄骨住宅、ツーバイフォー住宅には基礎共移動工法が向いています。曳家工法は保存のための工法で建物を大きく傷つけることなく、移動が可能です。家の陽当たりが悪い場合にはぜひ検討してみましょう。
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