古民家の構造についてその特徴を解説します!
2023/05/13
古民家は現代の住宅と比べて様々な違いがあります。また、古民家は地震に弱いというイメージがありますが、古民家を検討するのであれば耐震性について正確に知っておく必要があるでしょう。この記事では古民家の構造について解説します。
□古民家の構造と特徴
古民家はただ「昔の家」というわけではなく、現代の住宅とは構造が全く違います。
そのため、古民家を検討する人はこの章で解説するポイントを事前に押さえましょう。
*古民家は伝統工法
まず、古民家の多くは伝統構法で現代の住宅は在来工法です。在来工法とは柱と梁を金属具で固定し、さらに筋交いや面材を使って強度を高めています。そのため、壁で支えるイメージが強い工法となります。
一方、古民家を建てる際に使う伝統工法とは、釘や金具を一切使わず、木と木を組み合わせて建築する工法です。
このように、古民家と現代の住宅は全く作り方が違うという点を知っておきましょう。
※釘や金具を使わない木組みもありますが、釘や金具を使う古民家もあります。
*石場建てと屋根の特徴
現代の住宅は基礎と土台、土台と柱を接合しその上に梁や屋根を作りますが、古民家はそもそも基礎がなく、ただ置き石の上に乗せているだけです。また、根太と大引と呼ばれる部材を床の下に設置し、直接畳や床材を乗せる工法になります。
根太と大引きを使う工法は、古民家に関係なく少し前の在来工法などでも同じ造りでした。現代でも垂木がないだけで大引きを使い床組みします。
一方、屋根については三角屋根や寄棟、基本は切妻、寄棟、入母屋といった形状がありますが、これらの形状は現代の住宅にも継承されています。そのため、古民家の屋根形状は見慣れた形状であることが多いでしょう。
*地震対策の特徴
古民家は基礎の上にただ乗っているだけなので地震に弱いというイメージがありますが、
実際には「免震」に優れています。現代の住宅は免震ダンパーを使い、地震に耐える「耐震」性能が高い住宅です。
一方、古民家は地震と一緒の方向に家が揺れることでエネルギーを受け流すことができ、「免震」に優れています。そのため古民家だからといって地震に弱いというわけではありません。
□古民家の用語一覧
ここでは古民家の用語を一部解説します。
*大黒柱
一家の働き手を「大黒柱」と呼ぶことがありますが、本来は古民家の用語です。大黒柱とは、伝統的な日本の民家建築において、土間と床上との境目にある中央の太い柱を指します。屋根の重みを支える重要な役割があります。
*石場建て
石場建てとは、石の上に直接柱を立てる基礎部分の構法です。建物自体が地面に固定されていないため、地震の際には揺れの力が直接建物に伝わりにくくなります。また、床下の湿気対策になります。
*古民家再生
古民家再生といえば、古民家を修繕して現代の環境や設備に変えるというイメージがありますが、古民家のようなデザインへリフォームすることも含まれます。
□まとめ
古民家は非常に特徴的な外観をしていますが、構法においても現代の住宅と全く違います。
そのため、古民家を検討する人はこういった違いを正しく理解し、納得した上で進めるようにしましょう。そのためにも、この記事で解説したポイントを事前に押さえることをおすすめします。
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