土壁と砂壁の違いとは?それぞれの魅力をご紹介
2023/08/24
現代の住宅ではあまり見られなくなってきましたが、古くからある住まいでは、壁に土壁・砂壁が使われていることがあります。
一見似ているように感じる土壁・砂壁でも、それぞれに異なる魅力があるものです。
今回は、土壁と砂壁それぞれの特徴や違いについてご紹介します。
□土壁の特徴と魅力
土壁は土を使ってできた壁材のことで、主に漆喰・珪藻土・赤土・黒土などが素材として使用されています。
竹・わらなどで骨組みされた基礎に、土を塗っては乾燥させるという作業を繰り返すのが特徴です。
また、用いる素材によって違った風合いが楽しめます。
漆喰は石灰岩が元で、ツルツルとした表面が魅力です。
年月が経過するほど大気中の二酸化炭素と結合し、徐々に耐久性が増していきます。
土壁というとボロボロと崩れるイメージがあるかもしれませんが、漆喰を使った土壁の場合はその心配は要りません。
珪藻土は地層の土が元で、粒々とした表面が魅力です。
漆喰の土壁とは異なり、土壁らしい見た目をしており、非常に味わい深くなります。
細かな穴がたくさん開いているので、通気性や吸湿性にも優れています。
土壁は、他にも以下のような機能的な特徴を持ち合わせています。
・調湿作用
・耐火性
・断熱性
・遮音と吸音
・脱臭
天然素材ならではの土壁は、機能性の面でも様々な魅力があるのが特徴です。
では、砂壁の場合はどうなのでしょうか。
次の見出しで確認していきましょう。
□砂壁の特徴と魅力
砂壁は砂を使ってできた壁のことで、主に貝殻・天然石・砕石・ガラス粉・金属粉などからできています。
これらの素材は糊によって固められており、古くはでんぷんや海藻の煮沸液を用いていました。
土壁よりも粉末状態に近い物を塗っていることになるため、ぶつかったり擦ったりするとポロポロと砂が落ちてきてしまいます。
ただ、珪藻土と同じように細かな穴が開いていて、通気性や調湿性に優れているのが特徴です。
砂壁は他にも以下のような特徴を持ち合わせています。
・調湿・吸湿作用
・耐火性
・断熱性
・脱臭
砂壁はあくまで外側の仕上げ用の際に塗られるもので、下地は土壁と同じ荒壁です。
もし、荒壁が無い家の場合はPBなどで代用しています。
土も砂もどちらも天然素材であることから、様々な機能を期待できることは間違いありませんが、大きな違いは素材や使用する際に塗られる部分にあるといえるでしょう。
□まとめ
今回は、土壁と砂壁の違いについてご紹介しました。
機能的な特徴にそこまで違いはありませんが、素材や用い方に違いがあります。
天然素材ならではの様々な魅力があるので、ご自身のお好みで選んでみて下さい。
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