古民家で特徴的な壁の種類|土壁・漆喰・珪藻土の魅力とは
2023/10/29
古民家の壁は、存在感はそこまで大きくないものの、古民家ならではの雰囲気を醸し出すのに一役買っています。
独特な重厚感溢れる空間をそっと包み込むようにそこにあり、自然素材ならではの機能性の高さも魅力です。
今回は、古民家で特徴的な壁の種類をご紹介します。
□古民家で特徴的な壁の種類
*土壁
土壁は古くから茶室に使われていた素材で、土ならではの匂い・手触り・見た目が特徴的です。
竹材を組んだ下地に何度も土を塗り重ねています。
土の種類も様々にありますが、黄褐色をした聚楽土(じゅらくつち)や赤褐色をした紅殻(べんがら)などが上質な素材として特に有名です。
塗り替えには高い技術が必要であり、近年ではなかなか施工できる職人も少なくなってきています。
【機能性】
・防火性が高い
・調湿性がある
・消臭効果がある
・蓄熱効果がある
・有害物質を吸収する
・水に弱いため、メンテナンスが必要
*漆喰
漆喰は、土壁の上に塗る仕上げ材として用いられています。
実は世界中で使われている素材ですが、日本では海藻のりと麻スサという麻を細かくしたものを混ぜ込んで耐久性を高めているのが特徴です。
ツルツルとした表面をしており、触り心地の良い素材です。
有名な漆喰に「土佐漆喰」がありますが、海藻のりを使わず、ワラを細かくしたワラスサを発酵させています。
通常の漆喰とは違って水分の含有量が少ないため、水に強い漆喰として有名です。
【機能性】
・防火性が高い
・通気性が高い
・調湿性がある
・有害物質を吸収する
・ひび割れしやすい
*珪藻土
近年、水回りの製品によく使われている珪藻土の正体は、藻類の一種である珪藻が長年堆積してできた泥土です。
昔から七輪やレンガの材料として使われていましたが、近年では固化剤が発達したことにより、広く普及するようになりました。
ざらりとした質感があり、素朴ながら独特な風合いを持ち合わせています。
漆喰よりもさらに優れた調湿性能を持っており、その他にも様々な機能性があります。
珪藻土は施工が簡単なため、土壁を塗り直す際に使用する場合も多いです。
【機能性】
・燃えないのに加え、有毒ガスも発生しない
・断熱や保温に優れている
・防音や遮音効果が高い
・脱臭機能がある
・粉が落ちることがある
・有害物質を吸収する
□まとめ
今回は、古民家で特徴的な壁である土壁・漆喰・珪藻土の3つの種類をご紹介しました。
どの素材も古民家の独特な雰囲気を演出するだけでなく、機能性も非常に優れているのが特徴です。
現代の壁によく用いられるクロスにはない性能を多く持ち合わせており、自然素材ならではの素朴な風合いも魅力といえるでしょう。
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