古民家の屋根は補修すべき?判断基準や屋根材の特徴を解説
2023/10/31
築年数の経過した古民家では、様々な部分で補修が必要になります。
それは屋根も例外ではなく、補修が必要かの見極めをしっかりと行わなければなりません。
特に雨漏りなどの症状がない場合には早急な補修は必要ないように感じますが、実際はどうなのでしょうか。
今回は、古民家の屋根を補修すべき判断基準やよく使われている屋根材の特徴をご紹介します。
□古民家の屋根を補修する判断基準
冒頭のように、特に急を要するような症状がない場合には、つい補修を先延ばしにしてしまいがちです。
しかし、これからご紹介する2つの判断基準を加味した上で判断しなければ、結果的に古民家全体の耐久性が低下したり、シロアリや雨漏りなどの後のトラブルに繋がりかねません。
快適な古民家暮らしを行うためには、しっかりと見極めを行いましょう。
*耐用年数
まず目安となる判断基準が、屋根材の耐用年数です。
種類にもよりますが、瓦であれば30〜50年以上の耐用年数がある一方で、トタンやスレートの場合は10〜25年しかありません。
ご自宅の屋根材を確認し、耐用年数を超過しているのであれば、特に症状がなくても早急に補修を行いましょう。
ただ、古民家の多くは瓦屋根のため、築年数50年以上が経過していても特に劣化の症状が見られないこともあります。
とはいえ、耐用年数を超えていないからといって補修の必要がないというわけではありません。
次にご紹介する劣化症状を確認してみましょう。
*劣化症状
劣化症状というと、雨漏りや破損など、直接的に暮らしに影響するようなトラブルを思い浮かべるかもしれません。
しかし、実は苔・色褪せ・サビ・カビなど一見すると暮らしに影響がないような症状でも、劣化が進んでいる証拠となります。
特に苔・サビ・カビは雨漏りに発展する直前の劣化症状です。
屋根材にこれらの症状が認められた場合は、特に困っていなかったとしても補修を依頼しましょう。
□古民家によく使われる屋根材の特徴
古民家によく使われる屋根材は、瓦・化粧スレート・トタンの3つです。
それぞれに異なる特徴があり、耐久性やメンテナンスの頻度も変わってきます。
ここではそれぞれの特徴について見ていきましょう。
1.瓦
古民家で特に多く使われているのが、瓦です。
瓦は現代の戸建てでも使われることがありますが、古民家では粘土を高温で焼き上げた和瓦を使っています。
セメント瓦とは似て非なるものですので、気をつけてください。
古民家の瓦は耐用年数が長く、状態が良ければ100年持つともいわれています。
屋根塗装が不要で、非常に丈夫です。
ただ、和瓦の屋根は重量が大きく、屋根材を変える場合には建物とのバランスに注意が必要です。
2.化粧スレート
現代では定番の屋根材である化粧スレートは、途中で屋根リフォームをした古民家でよく見られます。
化粧スレートは重量が小さく、耐震性に優れているのが特徴です。
しかし、耐用年数は10〜15年程度で、劣化が進むと雨漏りが生じやすいデメリットがあります。
屋根塗装によるメンテナンスが欠かせない屋根材のため、劣化症状が見られたり、耐用年数を超過したりした場合にはすぐに補修を行いましょう。
3.トタン
トタンは高度成長期に広く普及した屋根材で、鉄に亜鉛メッキをコーティングすることで防水性を高めた鉄板です。
1枚のサイズが大きく、継ぎ目が少なくなるため、雨漏りがしにくいという特徴があります。
ただ、亜鉛をコーティングしているとはいえ、主な素材は鉄です。
熱を吸収しやすく、夏場では70度を超えることもあります。
この熱が屋内にも伝わると、室内の気温が上がってしまうでしょう。
また、化粧スレートと同様に、トタンも屋根塗装によるメンテナンスが必須です。
塗装が剥がれると劣化が進み、最終的に雨漏りに発展してしまうため、定期的なメンテナンスを心がけなければなりません。
□まとめ
古民家の屋根を補修すると、古民家自体の耐久性を向上させるだけでなく、シロアリや雨漏りなどのトラブルを防ぐことにも繋がります。
特に劣化の症状が見られない場合でも、しっかりと現状を見極め、補修の必要性を判断しましょう。
判断が難しい場合は、当社のようなプロに相談するのがおすすめです。
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