古民家を移築するための費用と方法のすべて
2024/06/24
環境への配慮と伝統の尊重を重視する人々の間で、古民家の移築に関する関心が高まっています。
しかし、その移築方法や費用についてご存知ない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、古民家を現代の生活に適応させるための移築方法とそれに伴う費用について解説します。
□古民家の移築方法とその特徴
古民家の移築方法には様々な選択肢がありますが、一般的には「解体して移築」と「解体せずに移築」の2つの方法が主流です。
*解体して移築
解体して移築する方法は、古民家を元の部材に解体し、別の場所で再度建てるという技術です。
この方法は、古い建物を遠方へ移動させるために効果的です。
古民家を解体し、建材をトラックで運ぶことで、都市部や他県への移築も可能になります。
しかし、この方法は高度な技術が必要であり、職人の技量や時間が必要です。
また、解体後の再構築には、細部までの注意が必要です。
建材を再利用するため、解体作業自体も慎重に行われる必要があります。
このため、他の方法に比べて費用が高くなる傾向がありますが、古民家の歴史や伝統を守るためには欠かせない方法です。
*解体せずに移築
解体せずに移築する方法には、曳家(ひきや)と吊り上げの2つの手法があります。
これらの方法は、建物をそのまま移動させるため、建物の形状や構造を保持できます。
特に曳家は、建物をジャッキアップして基礎から離し、コマを使って建物を転がす方法です。
一方、吊り上げでは、建物の屋根や床を取り外し、クレーンで建物全体を持ち上げて移動します。
これらの方法は、建物の一部を取り外すため、解体して移築するよりも建物の形状を保ちやすく、移動先が近い場合に効果的です。
しかし、長距離移動には向いていません。
曳家や吊り上げによる移築は、建物の再利用を促進し、地域の景観や文化を守る上で重要な役割を果たします。
□古民家移築の実際の費用と内訳
古民家移築に関わる費用は、移築方法や移築先の距離、古民家の状態によって大きく異なります。
具体的な費用の内訳とその詳細を見ていきましょう。
1:移築方法による費用差
移築方法によって費用が大きく変わります。
例えば、解体して移築する方法は、解体、運搬、再建築に専門技術が必要で、それぞれの工程でコストが発生します。
具体的には、一般的に1坪あたり約70万円からとされており、30坪の古民家を移築する場合、総費用は約2,100万円程度が目安となります。
2:費用の内訳
古民家移築の総費用には以下のような要素が含まれます。
・解体費
・図面作製費
・現地調査費
・建材の洗浄費
・建材の運搬費
・直接工事費(基礎工事、断熱工事など)
3:その他の考慮事項
追加費用として、地域による規制や特別な建築許可の取得に関わる行政手数料が発生することもあります。
また、古民家の特性を生かしたい場合は、伝統的な工法を用いる職人への追加手当ても必要になるかもしれません。
□まとめ
古民家移築は、伝統を重んじる方や環境に配慮する方に非常におすすめです。
文化的な価値を保存し、新たな地で再生させるこの作業は、多くの手間とコストがかかりますが、適切な計画と予算管理によって、その価値を最大限に活かせます。
具体的な費用計画を立て、必要な工程をしっかりと把握することが成功への鍵となりますよ。
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