古民家の屋根の断熱性は上げるべき?
2023/06/06
元来、日本の湿度の高い気候に対応するために、古民家は風通しが良くなるように設計されていました。
その分、囲炉裏などで局所的に暖をとるのが主流だったため、暖房などでお部屋全体を暖める現代の方法では、古民家とは相性が良くありません。
古民家の寒さ対策のためには、屋根の断熱性を上げるべきなのでしょうか。
今回は、古民家の断熱について解説します。
□古民家の屋根は断熱性能を上げるべき?
古民家の断熱性を上げる場合、部位別の優先順位は以下のような順番になります。
窓→床→屋根→壁
とはいえ、部分的ではほぼ断熱効果は少ないので、部分的ではなく全体的な断熱工事を行うのが最も効果的であることは覚えておきましょう。
窓は、どの部位と比べても冷気の入りやすい場所のため、断熱工事の優先順位も高くなります。
断熱性の高い窓ガラスに入れ替える・二重窓にする・隙間をなくすなどして、窓の断熱性を上げましょう。
床は直接体に触れる部分のため、優先順位も高くなります。
工事しやすいケースも多く、断熱性を上げたいのであれば検討しましょう。
屋根の断熱は、古民家の構造上難しいことが多く、竿縁天井(さおぶちてんじょう)であれば断熱材の重みに耐えられないこともあります。簡易的なグラスウール等を天井に載せる場合です。和室天井は屋根裏に潜れない場合が多いので、天井を造り直さないと入れることができません。天井の下地によって異なるので、相談しながら決めると良いでしょう。
意外なことに、壁の優先度は最も低くなっています。
これは、古民家は取り合い(構造物の接合部分)が多いことで難易度が高くなっているのが原因です。
古民家らしい柱を残したリフォームの場合には、さらに難しくなります。
まとめると、屋根の断熱性能を上げるべきかはケースバイケースというのが現状です。
古民家はその特性上風通しが良く、隙間風が通りやすくなっています。
断熱性能を上げるのであれば、断熱材を入れるだけでなく隙間風をなくすことにも配慮しなければなりません。
□古民家の断熱リフォームの注意点
*古民家の断熱リフォームには専門的な知識が必要
古民家は現代の建築物とは多くの部分で構造的な違いがあります。
そのため、専門的な知識がなければ、適切に断熱リフォームすることは難しいでしょう。
安心してお任せするためには、古民家に精通した専門家に依頼することが大切です。
当社のような古民家鑑定士がいる建築会社や、古民家のリフォームを専門としている建築会社を選びましょう。
*DIYの場合でも事前に調査をしてもらおう
DIYで断熱リフォームを検討している場合でも、自己判断でせず、専門家の力を借りることをおすすめします。
古民家の状態の調査や施工方法などは、専門家でなければ難しい部分があるためです。
専門家から指導を受けられれば、安心してDIYに臨めるでしょう。
◻︎まとめ
古民家の屋根の断熱性は、場合によっては難しいことがあるため、相談しながら決めていく必要があります。
窓や床など、他の部分で断熱性能を上げることもできるため、併せて検討すると良いでしょう。
断熱性を上げる際には、一緒にすきま風をなくすことも忘れてはなりません。
古民家の構造は現代と異なる部分が多いため、専門的な知識がなければ施工が難しい傾向にあります。
快適に安心して古民家に住んでいただくためにも、古民家の断熱リフォームを検討している方は、ぜひ実績のある当社にお任せください。
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