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【先人の知恵】古民家の地震への向き合い方と耐震補強の必要性

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【先人の知恵】古民家の地震への向き合い方と耐震補強の必要性

【先人の知恵】古民家の地震への向き合い方と耐震補強の必要性

2023/11/02

古民家暮らしをするのであれば必ず知っておきたいのが、古民家の地震への強さについて。
「古民家は地震に弱いから耐震補強が必須」といわれることがありますが、その前にぜひ知っておいていただきたいことがあります。
それは、古民家の地震への向き合い方が現代とは異なるということです。
古民家は、決して地震に弱いわけではありません。
今回の記事では、その現代とは異なる考え方を深掘りしつつ、古民家への耐震補強の必要性について解説します。

 

□古民家の地震への向き合い方

冒頭にてご説明したように、古民家は決して地震に弱いわけではありません。
先人の知恵とも呼べる地震への様々な工夫が施されており、その根底にある考え方は現代とは真逆をいくものといえます。

 

*古民家の基礎は石の上に柱が乗っているだけ

実は、古民家の基礎は石の上に柱が乗っているだけです。
河原などにある大きめの石を柱の下に置いているようなイメージを想像してみてください。
現代の基礎はコンクリートで固めているため、実際に古民家の基礎を目にしたことがある方は驚いたかもしれません。

古民家は、壁や柱も少なく、屋根の瓦も非常に重たいのが特徴です。
一見すると地震が来ればすぐに倒壊しそうに思う非常にシンプルな構造ですが、これも先人の知恵の結晶といえる工夫が至る所に施されています。

 

*古民家は「家を揺らす」ことで人の命を守る

現代の地震への向き合い方は、「いかに家を揺らさないか」という”耐震性”に焦点を置いています。
しかし、古民家は「いかに家を壊さない、潰さないか」という、どちらかというと”免震”に焦点を置いているのが特徴です。

古民家が建築された当時は、現代のように強度の高い接合金具のようなものがなかったため、地震の揺れを抑える”耐震”の視点からではどうしても勝てません。
そこで、地震と一緒に「家を揺らす」ことで人の命を守る方向へと発展しました。
地震のエネルギーに無駄な抵抗は行わず、一緒になって揺れることで「全壊することがない」家を建てることをゴールとしていたのです。

それゆえに、瓦が落ちたり、壁が割れたり、建物が傾いたりすることは避けられません。
しかし、全壊さえしなければ人の命を守ることができるという考えに即しており、現代において重視される「耐震性」とその根底は同じです。
視点が異なるだけで、古民家は地震に弱いわけではありません。

 

□古民家の耐震補強の必要性

では、「古民家では耐震補強が必要ないのか」というと、そういうわけではありません。
古民家は地震に弱くないとはいえ、現代の建築法の方が強度は高いのもまた事実。
さらに、劣化やシロアリの影響なども考えられるため、耐震補強工事が必要になるケースの方が多いかもしれません。

また、現代でも残っている古民家の中には、昭和初期からの移行期にあたる時代に建てられた「古民家の見た目をしていても、伝統工法が使われていない」という中途半端なものもあります。
このような古民家は、本来の古民家のように”免震構造”になっていないため、古民家ならではの地震への強さを発揮できていません。
1950〜1981年に建築された古民家の場合は、耐震補強をしっかり行う必要があります。

 

□まとめ

古民家は”免震”に焦点を置いた建築物であり、現代の”耐震”を重視する建築法とは視点が異なります。
決して地震に弱いわけではなく、家の内部を壊さない・潰さないようにすることで、人の命を守る構造をしているのが特徴です。
当社は、古民家ならではの趣を残しつつ、現代のライフスタイルに合うようなリフォームを提案しています。
古民家暮らしを検討している方は、ぜひお気軽に当社にお問い合わせください。
 

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