古民家には基礎がない…という訳ではない!現代の家とは根本的に異なる構造への考え方
2023/09/20
「古民家には基礎がない」と耳にしたことはありませんか?
基礎といえば家の土台となる部分ですから「構造的に問題ないのか」と不安になってしまいますよね。
実際は「基礎がない」というわけではなく、玉石基礎と呼ばれるものがあるのですが、現代の基礎の考え方からすると、ないも同然といえるのかもしれません。
今回は、古民家の基礎や当時の構造への考え方、補強の必要性についてご紹介します。
□古民家には基礎がないわけではない
冒頭にてご説明したように、古民家には基礎がないわけではありません。
古民家では「玉石基礎」と呼ばれるものが家の土台として機能しており、自然と共生する立派な伝統工法の一種として知られています。
現代の基礎というとコンクリートの基礎でしっかりと固められているものですが、玉石基礎は石の上に柱が載せられている非常にシンプルな構造です。
かの有名な「隣のトトロ」で、小さなトトロが床下に逃げ込む場面があります。
向こう側まで見通せるあの床下は、まさに「玉石基礎」が施された古民家ならではのものです。
基礎といえば家を支える土台となる部分のため、石の上に柱が載せられているだけの「玉石基礎」では不十分ではないかと考える方がいらっしゃるでしょう。
「地震に弱い」と心配されている方も少なくないかもしれません。
しかし、実際はそうではなく、玉石基礎は「柱や家を揺らすことで地震の力を受け流す」役割を担っています。
現代の「家を揺らさないようにする」構造への考え方とは根本的に異なるのです。
特に古民家は瓦という重量の大きい屋根材を使っていることも多いため、無理に揺らさないよりは揺らすことで力を分散させる方が「生命を守る」ことに繋がっていたのだともいえます。
□古民家の基礎は補強が必要?
古民家特有の構造である「玉石基礎」は、適切な補強とメンテナンスを行わなければ真の力を発揮できません。
長い年月を過ごしてきた古民家は、想像以上に劣化が進んでいるケースも考えられます。
これからも安心して古民家に住み続けるためには、基礎の補強が必須といえるでしょう。
そして、玉石基礎は地震に弱くないとはいえ、現代の耐震基準を満たしていないのは事実です。
現行の建築基準法に適用させようとすれば、基礎をコンクリートで固めるなどの補強が必須となります。
まずはお住まいの古民家の現状を見極め、適切な処置を行うことが重要です。
□まとめ
古民家には玉石基礎があり、家を揺らすことで地震に対応するという現代とは根本的に異なる考え方が反映されています。
そのため、家の土台として不十分であったり、地震に弱かったりするわけではありません。
ただ、古民家では経年劣化やシロアリなど様々なトラブルが発生していることが多くあります。
これからも安心して暮らしていくためには、古民家の基礎補強は必須といえるでしょう。
古民家のリフォームやリノベーションをお考えの方は、お気軽に当社へご相談ください。
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